高血圧の人がやってはいけないこと10選|食事・運動・生活習慣で注意すること

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「血圧が高いと言われたけれど、普段の生活で何に気をつければいいの?」

高血圧は、痛みや発熱のような分かりやすい症状が出ないことも多いため、つい放置してしまいがちです。しかし、高血圧が長く続くと、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎臓病などのリスクにつながります。日本高血圧学会も、2025年の新しい「高血圧管理・治療ガイドライン」で、薬だけでなく生活習慣を含めた総合的な血圧管理を重視しています。

この記事では、高血圧の人が特に注意したい「やってはいけないこと」を、食事・運動・飲酒・睡眠・薬・血圧測定などに分けて紹介します。

やってはいけないこと10選

1.塩分の多い食事を続ける

高血圧対策で最初に見直したいのが「塩分」です。

日本人の高血圧では食塩の摂り過ぎが重要な要因の一つで、日本高血圧学会は高血圧患者の減塩目標を食塩6g/日未満としています。

特に注意したいのが、

  • ラーメン・うどんなどの汁
  • 漬物
  • 味噌汁
  • インスタント食品
  • 加工肉
  • 塩辛や干物
  • 醤油やソースのかけ過ぎ

などです。

「食卓で塩を使っていないから大丈夫」とは限りません。

加工食品や外食には、見えない塩分が含まれていることがあります。

まずは、麺類の汁を全部飲まない、調味料を「かける」より「つける」という小さな変更から始めると続けやすいでしょう。

2.「健康のため」と急に激しい運動をする

運動は高血圧対策として重要ですが、「血圧を下げるために、今日から激しい運動をしよう」と考えるのはおすすめできません。

普段あまり運動していない人が、いきなり激しい筋トレや全力運動をすると身体への負担が大きくなります。

高血圧対策では、ウォーキングなどの有酸素運動を日常生活に取り入れる方法があります。厚生労働省の資料でも、速歩などを「ややきつい」程度で、可能なら10分以上継続し、合計30分以上を目標とする考え方が示されています。

最初は、

10分歩く → 慣れたら20分 → さらに30分

というように、無理なく増やす方法が現実的です。

ただし、血圧が非常に高い場合や心臓・腎臓などの病気がある場合は、運動内容について主治医に相談してください。

3.お酒を「少しなら血圧に良い」と考える

「赤ワインなら健康に良い」「毎日少量なら問題ない」といったイメージがありますが、高血圧の人は飲酒量に注意が必要です。

厚生労働省も、高血圧では飲酒自体が発症リスクを高めることが報告されているとしており、飲酒量の管理を勧めています。

特に、

毎晩飲む習慣

には注意したいところです。

「今日は少しだけ」という日が積み重なり、結果的に飲酒量が増えていることがあります。

休肝日を設ける、飲む量を記録する、ノンアルコール飲料に置き換えるなど、習慣そのものを見直すことが重要です。

4.太ってきても体重を放置する

体重増加も血圧管理では無視できません。

肥満は高血圧のリスク因子の一つです。特に内臓脂肪が増えている場合は、血圧だけでなく血糖や脂質などにも影響する可能性があります。

ここで重要なのは、「一気に10kg痩せる」といった極端な目標を立てないこと。

まずは、

  • 間食を減らす
  • 甘い飲料を減らす
  • 夜食を控える
  • 歩く時間を増やす
  • 毎日体重を確認する

といった小さな行動から始めましょう。

5.野菜や果物をほとんど食べない

高血圧では、単純に「塩分を減らす」だけでなく、食事全体のバランスを見直すことも大切です。

厚生労働省は、野菜や果物、魚、全粒穀物、低脂肪乳製品などを取り入れるDASH食に近い食生活を紹介しています。

野菜や果物などに含まれるカリウムには、ナトリウムの排泄を促す働きがあります。

ただし、腎臓の病気がある人などは、カリウム摂取について医師から制限を受ける場合があります。

「健康に良いから」と自己判断で大量に摂るのではなく、自分の身体の状態に合わせることが大切です。

6.喫煙を続ける

高血圧の人にとって、喫煙も避けたい習慣の一つです。

高血圧と喫煙はいずれも脳卒中や心血管疾患のリスクに関係します。

「血圧の薬を飲んでいるからタバコは大丈夫」という考え方は危険です。

血圧だけを見るのではなく、

血圧・喫煙・血糖・脂質・体重などをまとめて管理する

という考え方が重要です。

禁煙が難しい場合は、医療機関の禁煙支援を利用する方法もあります。

7.睡眠不足を当たり前にする

「睡眠と血圧は関係ない」と考えて、睡眠時間を削り続けるのも避けたいところです。

睡眠不足や睡眠の質の低下、睡眠時無呼吸症候群などは血圧管理と関係することがあります。

特に、

  • 大きないびきをかく
  • 寝ている間に呼吸が止まると言われる
  • 日中に強い眠気がある
  • 朝起きたときから疲れている

といった場合には、睡眠時無呼吸症候群について医療機関に相談する価値があります。

高血圧の原因には生活習慣だけでなく、別の病気が隠れている場合もあります。

8.ストレスを放置して、休む時間をなくす

ストレスも血圧管理では無視できません。

仕事、家族関係、経済問題、情報過多など、現代人にはストレスの原因が数多くあります。

もちろん「ストレスをゼロにする」のは現実的ではありません。

そこで、

  • スマホを見る時間を減らす
  • 散歩する
  • 深呼吸する
  • 入浴する
  • 静かな時間をつくる
  • 趣味に時間を使う

など、自分なりの「血圧を上げない生活環境」を作ることが大切です。

厚生労働省の資料でも、血圧管理に関係する生活習慣としてストレス管理などが挙げられています。

9.血圧が下がったからと、自己判断で薬をやめる

これは特に注意したいポイントです。

降圧薬を飲んで血圧が正常になった場合、

「もう治ったから薬はいらない」

と考えてしまう人がいます。

しかし、血圧が下がっているのは、薬や生活習慣改善によって血圧がコントロールされている結果かもしれません。

自己判断で薬を中止したり、量を変更したりするのは避け、薬について変更したい場合は主治医に相談するようにしましょう。

「薬を飲んで血圧が正常になった」ということ自体は、悪いことではありません。

むしろ、適切に管理できている可能性があります。

10.血圧を測らず、「症状がないから大丈夫」と考える

高血圧の怖さの一つは、症状がほとんどないまま進行することです。

日本高血圧学会も、高血圧は自覚症状がないことが多く、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などにつながる可能性があるため、家庭血圧を測ることを勧めています。

家庭血圧では、従来の基準では平均値で135/85mmHg以上が高血圧の目安とされています。現在のJSH2025では降圧目標もより低く設定されていますが、年齢や病気、治療状況などによって個別判断が必要です。

重要なのは、一度だけ測って判断するのではなく、毎日の血圧を記録して変化を見ることです。

高血圧で「やってはいけないこと」は、結局この10個

ここまでの内容をまとめると、

  1. 塩分の多い食事を続ける
  2. いきなり激しい運動をする
  3. 飲酒を習慣化する
  4. 体重増加を放置する
  5. 野菜や果物をほとんど食べない
  6. 喫煙を続ける
  7. 睡眠不足を放置する
  8. ストレスをため続ける
  9. 自己判断で降圧薬を中止する
  10. 血圧を測らず「症状がないから大丈夫」と考える

ということになります。

ただし、ここで大切なのは、10個を完璧に実行しようとしないことです。

高血圧対策は、一時的に頑張ることよりも、長期間続けられる生活に変えていくことのほうが重要です。

まずは、

「減塩する」
「毎日歩く」
「家庭血圧を測る」

この3つから始めるだけでもよいでしょう。

まとめ――高血圧対策は「我慢」より「習慣化」

高血圧になると、「食べてはいけない」「飲んではいけない」「運動しなければならない」と、生活を制限することばかり考えてしまいます。

しかし、本当に大切なのは、無理な我慢を続けることではありません。

たとえばラーメンを食べるなら汁を残す。

エレベーターの代わりに階段を使う。

毎朝、血圧を測って記録する。

お酒を飲む日を減らす。

夜更かしを少し減らす。

このような小さな改善を積み重ねるほうが、長期的には続けやすいでしょう。

そして、高血圧は「生活習慣だけで何とかする病気」とも限りません。

血圧が高い状態が続く場合や、治療中なのに血圧が十分に下がらない場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。

高血圧対策の目的は、血圧の数字を下げることだけではありません。脳・心臓・腎臓などを守り、健康な期間を長くすることです。

そのために、できることを一つずつ生活の中に取り入れていきましょう。

※この記事は一般的な健康情報をまとめたもので、診断や治療の代わりになるものではありません。服薬中の方、持病のある方、血圧が非常に高い方は、運動・食事・薬の変更について主治医に相談してください。

参考: 日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」、厚生労働省「e-ヘルスネット」など。